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性感染症「梅毒」について
2017年02月24日
前回は「尖圭コンジローマ」についてご案内させていただきました。
今回は「梅毒」についてご案内いたします。
性感染症「梅毒」
梅毒とは古くから知られている性病のひとつです。治療薬のペニシリンが発見されるまでは「廃人になる不治の病」と呼ばれており、感染してから10年ほどで死亡する恐ろしい病気として知られていました。
梅毒は梅毒トレポネーマという病原菌が引き起こす性感染症で、性的接触によって感染することが多く、皮膚や粘膜の小さな傷から病原菌が侵入して、血液を通って全身に広がります。
この梅毒トレポネーマは比較的感染しやすい病原菌なので、口の周辺に傷がある場合などには、キスだけで感染することもあります。
梅毒は段階的に進行する病気で、経過する時間と共に症状が変わっていくことが特徴です。
梅毒に感染すると、感染から1カ月~3ヶ月ほどで皮膚や粘膜などの感染した部分に痛みのない小さくて硬いしこりができてきます。このしこりは放置しておいても自然に消えてしまうので見過ごされがちですが、梅毒の病原菌自体は体内に広がっており病気が進行していっている状態です。
さらに進行して数ヶ月、数年経つと、体中に発疹ができたり、リンパ節に腫れや熱が出るようになります。また、全身、特に手足に赤茶色の発疹が現れることもあります。
微熱や倦怠感が続くようになり、さらに進行すると骨や臓器、神経や脳への合併症が発症、最悪の場合は死に至ることもあります。
ですが現在では適切な治療が行われているので、発見が遅くない限りはここまで症状が進むことはあまりありません。
検査・治療
梅毒は経口合成ペニシリン剤をそれぞれの症状に応じた期間服用することで完治させることができます。
治療のための期間は症状の進行具合で変わりますが、 初期の感染であれば2~4週間程度で、無症状であり感染時期が不明なものに関しては、8~12週間程度の服薬期間が必要になります。
その期間中にも定期的な検査で完治したかを確認しながら治療をしていきます。
治療が遅れるとそれだけ症状もひどくなり、治療にかかる時間と費用も増えてしまうので、異常を感じたら早めに検査を受けるようにしましょう。