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女性の身体の悩み~おりものについて~その2「おりものの役割」

2016年11月05日

前回はおりものについてのご説明と、異常なおりもののご案内をいたしました。ともこレディースクリニック
今日はおりものの役割について、ご案内したいと思います。

おりものの存在
皆さんは「おりもの」と聞くと、かぶれやニオイの原因と思って、あまり良いイメージを持たれる方は少ないと思います。ですが、おりものは体のためにとても大切な存在です。
女性がおりものに悩まされ始めるのは、多くは生理が始まる年頃の思春期です。
初潮がくる少し前、女性が子供の体から大人の体へ変化するときに、おりものが出てくるようになります。それは出産ができるようになった体の成長をあらわし、そして母体となる体を守る意味があります。
おりものとは、「子宮内や膣内部から分泌される液」の総称で、このような分泌液には役割があります。

おりもの◇膣内に細菌が入るのを防ぐためのバリア
実は膣や子宮は、常に雑菌や病原菌によって侵される危険を抱えています。排泄器官がすぐ近くにあるため、些細なことで菌が入ってしまう危険性が高いのです。
そういったリスクを避けるために、膣内から分泌液を出すことで、外からの菌の侵入を防いでいるのです。

◇膣の中を清潔に保つ
前述したとおり、おりものには外からの菌の侵入を防ぐ役割の他、中に入ってきた雑菌を外へ排出する役割もあります。そうして膣内を清潔に保っているので、おりものが下着についてしまうのは当たり前のことなのです。ですがおりものが気になる場合はおりものシートを活用しましょう。
また清潔に保つことでおりものの量も少なくなってきます。

◇妊娠にとても重要な通り道おりもの
妊娠する際、精子は受精をする為に女性の卵子へ向かいます。ですがおりもの(分泌液)が少ないと、精子がスムーズに活動できる環境ではない為に、受精の確率は格段に落ちてしまいます。
おりものはスムーズな妊娠の為にも、とても大切なんです。ですので特におりものが多い時期は妊娠しやすい傾向にあります。

◇膣内のPH値を調整して雑菌の繁殖を防ぐ
おりものの作用にはもう一つ重要な役割があり、それがPH(ペーハー)値を整えることです。
PH値とは、酸性やアルカリ性を数値化したもので膣内部を弱酸性に保つことにより、雑菌が侵入しても繁殖を防ぐことができるのです。
ですからこのPH値のバランスが崩れると、菌が繁殖してしまい、気になる臭いが発生することになります。
通常、膣内は乳酸菌の効果で弱酸性に保たれています。しかし、睡眠不足や偏食、疲れ、ストレスなどの様々な要因でPHバランスが崩れてしまいますと、雑菌が繁殖し、病気になってしまうこともあります。
もしもそうなってしまった場合には婦人科にかかる等早めの対処が重要です。
不規則な生活や、大きなストレスを抱えている女性は、膣内を正常に保つための対応が重要となってきます。

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