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更年期障害の治療 ホルモン補充療法(HRT)
2014年09月26日
更年期障害は病気ではありませんが、日常生活が送れないほど症状が重い場合は、治療を受けることによって、症状をやわらげることができます。治療の種類には、「漢方薬、ホルモン補充療法、プラセンタ療法、サプリメント・・・」などがあります。
医師とよく相談しながら、自分の症状にあった治療法を選びましょう。
今回はホルモン補充療法についてお話します。
更年期に起こる不快な症状は女性ホルモンが減少することが原因です。
ホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy=HRT)は、不足する女性ホルモンを外から補充してホルモンのバランスを調整して症状を改善しようというものです。
HRTは更年期障害の代表的な症状であるホットフラッシュ、発汗、動悸といった不定愁訴(フテイシュウソ)にとくに効果が期待できます。ほかに、イライラや抑うつ症状といった精神神経症状が軽くなることもあります。
また閉経後、エストロゲン(卵胞ホルモン)不足が長期にわたってくると、カルシウムの蓄積が少なくなり、骨からカルシウムが抜け出て、骨粗鬆症になりやすくなります。しかし、女性ホルモンを補充することによって、カルシウムの流出を抑え、骨粗鬆症を予防することができます。このほかに、肌がツルツルになるなどの若返り効果や、萎縮していた膣のうるおいが戻るといった効果もあります。
☆HRTによる治療方法
HRTには、内服薬と注射があります。一般的に、症状が軽い人は内服薬を、症状が強い人には、まずは注射で強い症状を取り除き、安定してきたら内服薬に切り替えます。注射の場合は、女性ホルモン単独投与では大量出血を起こす危険があるため、微量の男性ホルモンを混ぜた「男女混合ホルモン」となります。内服薬は、エストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)を投与します。治療期間は、ある程度症状が回復するまで続ける人、症状は回復したけれど骨粗鬆症の予防や性交痛を予防するために続けたい人と、いろいろです。また、ある程度症状が改善したら、漢方治療やサプリメントに切り替えることもあります。