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妊婦のイボ痔について
2016年09月27日
以前に痔についてご案内をさせていただきましたが、今回は女性、特に妊娠中に多く経験するといわれているイボ痔について、わかりやすくご案内いたします。
イボ痔は実に妊婦さんの7割が経験するといわれています。
イボ痔は症状が進行すると『外痔核』になり、座っているだけでも痛みが発生してしまうので、症状が悪化しない段階ですぐに治療することが大事です。
イボ痔の原因
妊婦さんがイボ痔になりやすくなる原因というのは主にふたつ挙げられます。
①うっ血によるもの
②便秘によるもの
①番の「うっ血によるもの」とは、妊娠すると新陳代謝が低下して、血流が滞りやすくなります。結果、日常生活の中でも普通に椅子に座っているだけなのに、おしりに血液が溜まりうっ血してしまいます。それが原因で血管がコブになり痔核となって、イボ痔の症状となって現れます。
そしてもうひとつが「便秘によるもの」です。
妊娠中は黄体ホルモンの分泌や子宮の肥大により、腸が圧迫されることも多く、さらに腸の運動も鈍くなるので便秘になりやすくなります。すると排便時にいきみがちになり、肛門から出血したり、うっ血を引き起こすことでイボ痔の症状が現れてしまいます。
イボ痔の症状
イボ痔の症状の進行としてはまず肛門内にコブができる「内痔核」ができます。さらに症状が悪化して肥大することによって肛門から飛び出る外痔核ができます。外痔核までいくと、病院で切開手術をする必要もありますので、イボ痔は内痔核の段階で治すことが重要となります。
・排便時に出血してしまう
・肛門に痛みやかゆみが発生する
・排便しても、残尿感や便が溜まっている感覚がある
・肛門を触るとコブのようなものが出ている。押し込んで肛門内にひっこめることができます。
上記のようなイボ痔の症状がみられた場合には早急に対処する必要があります。
もしイボ痔の症状が出た場合には、婦人科や肛門科を訪れて、診察を受けてください。
内痔核は初期の段階ですと症状がほんの少ししか現れません。しかしほんの少し違和感を感じたら医師による診察を受けましょう。
軟膏を塗ることでイボ痔の炎症を自分で抑えることができるのですが、自分で市販薬を購入する前に一度必ず診察を受けるようにしてください。
また日常の生活でイボ痔を悪化させないよう心がけて頂きたいのは
・体を冷やさない
・辛いものなどの刺激物は食べない
・同じ姿勢のまま長い時間いない
・座るときもクッションやカバーなどおしりにやさしく。
ということを意識してください。
次回はイボ痔以外の切痔、痔瘻についてご説明いたします。