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痔についてご案内させて頂きます

2015年10月09日

dr痔は恥ずかしがらず初期のうちに対応することが大切です。

一般的に女性に多い痔として、イボ痔(痔核:内・外痔核)、切痔(裂肛)、痔瘻(じろう)があり、もっとも多いのはイボ痔です。

日本人に一番多いのがイボ痔ですが、トイレで排便したあと、トイレットペーパー越しに何かプリンと膨らんだものに触れたとしたら、おそらくイボ痔です。

これは排便時のいきみによるうっ血が原因、肛門の静脈がたるんでコブのようなものをつくります。出血、脱肛、痛み、かゆみをともないます。小指の頭くらいまでの大きさなら、温湿布や腰湯で保温してうっ血を取り、軟膏を塗っておけばおさまります。
大きくなって炎症や出血を繰り返すようであれば手術したほうがよいでしょう。

切痔(裂肛)はかたい便を無理に排泄することで、肛門の上皮が切れておこります。
排便時に激痛があり、出血することもありますが、鮮血のうちは症状がそれほど進行していません。肛門が狭く、切れた部分の弾力がなくなってしまうと、手術が必要になります。

内痔核ji

内痔核は肛門周囲静脈の静脈血血液環流が悪くなることで肛門静脈叢に静脈瘤が形成されて発生すると言われてきましたが、最近の研究では、肛門上皮と筋層間にあるクッション機構が弱ることが発生に関与すると言われています。

内痔核は症状によりI~IV度に分類されています。

内痔核I度・・・時々出血する、排便時の痔核脱出はない
内痔核II度・・・排便時に痔核は脱出するが、自然に還納する
内痔核III度・・・排便時に痔核が脱出し、手で圧迫しないと還納しない
内痔核IV度・・・常時痔核が脱出し疼痛を伴う

痔核になる原因

排便する時は肛門から数センチ入った直腸末端部にある柔組織で便の排出を抑える弁の役割をしている肛門クッションが存在します。「いきみ」が強すぎ、クッション部の組織がうっ血した場合にイボ痔(外核痔)が発生します。いきみが強く何度も繰り返すと、クッション部分の組織が過剰な膨張と収縮を繰り返し、支えている繊維組織が伸び、ちぎれて「たるみ」ができることがあります。そこへ再び血液が流れ込み、「うっ血」を起こしてふくらんだ状態が内痔核です。

治療・アドバイス

治療でもっとも大切なことは、うっ血を改善する、肛門クッションを正常な状態に戻すことです。
大きくは薬を使った「保存療法」と、手術などの「外科的療法」に分かれます。
鎮痛作用や消炎作用のある外用薬を用いるのが一般的な治療で、便を軟らかく調節するために内服薬を処方します。
市販薬では坐剤や軟膏、注入軟膏などいくつかのタイプがあり、坐剤は肛門内部に患部がある内痔核には効果的です。

悪化させれば手術が必要な場合もありますが、軽度の痔なら、薬物療法と生活習慣の見直しによる便秘・血行の改善で十分に対処できます。市販薬を1~2週間試してみて改善しない場合には、恥ずかしがらずに早めに肛門科を受診しましょう。
なお、便秘は痔の大敵ですが、無理に便を出そうとして、いきみすぎるのはよくありません。食生活では肛門を刺激するトウガラシなどの香辛料、アルコールのとりすぎにも注意します。また、患部に細菌が侵入し、炎症を起こすと症状も悪化するため、洗浄機能付便座などを利用してお尻の清潔を心がけることも大切です。

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