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女性のがんについてその2
2018年10月06日
■外陰がん
外陰がんは外陰部のおもに大陰唇に発生するがんで、60歳以上で更年期以降の高齢者にみられるがんです。
体内にできるほかのがんに比べ、外陰がんは自分の目で確かめることができる場所にできますが、皮膚病と間違えられることが多く、外陰がんだと気が付かないままになってしまう場合もあります。
初期症状は婦人科系の多くのがんと同様に初期症状がほとんどありません。進行すると、外陰部に違和感を感じたり、慢性的に湿疹や白斑ができたりするほか、かゆみや痛みをともなうことがあります。腫瘍が破れると、おりものや不正出血があります。
治療は腫瘍のある外陰部を切除し、放射線療法などを行うのが基本になります。
■卵管がん
卵管がんとは子宮の両側から伸びる、細い卵管に発生するのが卵管がんです。卵管がんの発生は非常にまれで、卵管に直接がんが発生することはほとんどなく、多くは周囲の臓器からの転移により発生します。出産経験の少ない女性に発生することが多く、不妊症に関係しているといわれます。
初期は症状がほとんどありませんが、進行すると下腹部に痛み、しこりを感じたりします。またおりものが黄色みをおびた水っぽいものに変わります。
治療は基本的には両側の卵管と子宮全部を摘出する手術を行い、転移している場合はその部分も切除したうえで、放射線療法や化学療法を行います。
■絨毛がん
絨毛とは胎盤を形成する 細胞で、妊娠が終わった段階で排泄されます。この絨毛が排泄されないままからだの中に残っていて、悪性に変化したものが絨毛がんになります。がんの多くはリンパによって転移しますが、これは血流によって転移するのが特徴です。
絨毛がんは妊娠にともない発生することが多く、特に胞状奇胎という異常妊娠のあとは絨毛がんになりやすいといわれているので注意が必要です。ただし、まれに妊娠には関係なくおこる場合もあるので、次のような症状がある場合は検査を受けるようにしてください。
・流産などに限らず、正常に出産が行われた場合であっても、あらゆる妊娠のあとに不正出血が長く続く
・血の混じったおりものが出る
上記に加え、血流によりがんが転移すると、転移した臓器によってさまざまな症状があらわれるようになります。
絨毛がんは生命に危険をおよぼす確率が高いので、子宮全部を摘出し、抗がん剤などの化学療法を行います。絨毛がんは再発しやすいので、治療が終わった後も経過観察が必要になります。