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女性のがんについてその1
2018年09月22日
今回は乳がんや子宮がん以外にも発症する女性のがんについてお伝えします。
■卵巣がん
卵巣がんは40~60代の閉経前後の女性に多くみられるがんです。
卵巣はからだの奥にあるため、異常を見つけるのが難しく、また初期に自覚症状が出にくいことから、自覚症状が出て異変に気がついた時にはすでにがんは進行している場合が多い病気です。
そうなる前に検査を行い調べ ますが、卵巣がんは診断が難しい病気で、卵巣を摘出しての病理検査を行う場合もあります。
卵巣がんにかかりやすい人には以下のような条件に当てはまり、また当てはまる数が多いほど危険性があるといえます。
・初潮が早かった
・出産経験が少ない
・不妊症
・卵巣機能に異常がある
・肥満
・糖尿病
・高血圧
・喫煙する
・動物性脂肪を多く摂取する
卵巣が大きくなり、膀胱や直腸を圧迫するようになると自覚症状があらわれ、頻尿や便秘、下腹部痛などが起こるようになります。さらに進行すると月経異常、不正出血、腹水などの症状が出るようになり、がんが腹腔内から全身に転移していきます。
治療は主に切除手術と化学療法の二つを行っていきます。がんの進行初期であれば卵巣と卵管の切除だけですが、それ以上に進行している場合には両方の卵巣と卵管、子宮、リンパ節なども切除しなければなりません。
卵巣がんの確定診断にはなりませんが、検査によってある程度の判定はできますので、子宮がん検診といっしょに、卵巣がん検診も受けるようにしましょう。
■膣がん
膣がんは子宮がんや卵巣がんに比べると少ない病気ですが、高齢で出産した女性に多くかかりやすいがんと言われます。
膣に直接がんが発生する場合もありますが、多くは子宮がんや外陰がん、膀胱がんといった他の部位に発生したがんが転移してできます。
また膣壁は薄く、リンパ管が多いので、ほかの臓器への転移も速いのが特徴です。
初期の自覚症状はほとんどなく、進行することで不正出血や血の混じったおりものがみられるようになります。
膣がんが前方に広がると排尿障害がおこり、直腸のほうに広がると、排便が困難になるといった症状があらわれます。
治療は基本的に手術による病巣部の切除、放射線療法になります。膣と子宮、ほかにもがんが直腸や膀胱に転移している場合は、転移している臓器もいっしょに摘出します。この場合、排尿や排便が困難になることもあるので、その場合は人工肛門や、尿路変更手術を行う場合もあります。