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女性の貧血について
2018年08月18日
■女性に多い鉄欠乏症貧血
貧血といわれると立ちくらみやめまいをイメージする方が多いと思います。実はこれらは血液の悪循環による起立性低血圧という低血圧の一種で、貧血とは異なる症状です。
貧血とは血液中の赤血球の成分であるヘモグロビンの量が正常値より少ない状態のことです。
ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ大切な役割があり、このヘモグロビンは鉄分から作られています。鉄分が少なくなることでヘモグロビンの量が減り、体のすみずみまで酸素を十分に届け ることができなくなります。酸素を届けることができなくなると、体のあちこちが酸素不足になり、疲れやすくなったり、体がだるく感じたり、動機や息切れなどの症状が起こります。
■原因
貧血にはいくつかの種類がありますが、女性にもっとも多い貧血は体内の鉄分が不足して起こる鉄欠乏症貧血です。鉄欠乏性貧血が起こる原因には以下のようなものがあります。
●ダイエットや食事の偏り
偏った食生活を続けてしまうと、食事から十分な鉄分を摂取できなくなりヘモグロビンが作れなくなる
●月経
月経のある女性の場合、血液と一緒に鉄分も失われていく
●妊娠、出産、授乳
胎児の発育や授乳にも鉄分が必要になるので、鉄分が不足しがちになる
●消化管からの出血
痔や胃潰瘍などの消化管の病気があると、慢性的に出血することから血液と一緒に鉄分が失われていく
●過多月経
子宮筋腫や子宮内膜症によって経血量の増加や不正出血がある場合、失われる血液がさらに多くなる
■予防
貧血を予防するためには、食事でしっかりと鉄分をとる習慣をつけることが大事です。日常的に鉄分を多く含む食材を積極的にとるように心がけるようにしましょう。
血液はヘモグロビンが足りてない場合でも体に酸素を運ぶため、貧血に気が付かないままほうっておくと、心拍数などが増加し、心臓に負担がかかってしまいます。
また、症状が進むと食事だけでは鉄分を補えなくなり、鉄剤を服用しないといけなくなる場合もあります。
健康診断などで貧血がみつかったら、放置せずに早めにクリニックを受診するようにしてください。