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子宮筋腫について

2017年10月21日

今回は子宮の病気である子宮筋腫についてお伝えします。ともこレディースクリニック

■子宮筋腫って?
子宮筋腫とは、子宮の筋肉の一部にかたいこぶのような腫瘍ができる病気です。
発症率がとても高い病気で、40歳以上の女性であれば4人に1人が筋腫を持っているといわれるほど多い病気ですが、なぜできるのか原因ははっきりわかっていません。自覚症状がない場合もあり、気づかずに過ごしている人も多くいると考えられます。
筋腫はエストロゲン(卵胞ホルモン)の影響で大きくなり、大きさはさまざまですが米粒ほどのサイズから、人の頭大のサイズになるものもあります。エストロゲンの影響で大きくなるので、閉経後は徐々に小さくなっていく傾向があります。
筋腫の症状また筋腫は複数できることが多く、できた場所によって「筋層内筋腫」「漿膜下筋腫」「粘膜下筋腫」の3つと、それらが同時にできる「多発性筋腫」があります。
筋腫の場所や数、大きさによって症状はさまざまですが、経血量が多くなる、期間が長くなるなどの症状が多く見られ、貧血になる、だるさを感じるようになる、トイレが近くなったり便秘になるといった症状があらわれます。筋腫の場所によっては不妊の原因になることもあります。
できる腫瘍の多くは良性の腫瘍ですが、まれに肉腫などの悪性の変化を伴う場合もあります。

■検査
問診や内診、超音波検査が基本の診察になります。筋腫があるかないかは、内診と超音波検査でほぼわかり、大きさやかたさ、位置などもこの時に確認します。
子宮腺筋症や悪性の子宮肉腫との区別をつけるために、さらにMRI検査や血液検査などを行う場合もあります。

■筋腫の種類
筋層内筋腫
子宮の筋肉の中にできる筋腫で、筋腫全体の7割を占めます。筋腫が小さいうちは症状が出ないことも多く、筋腫に気がつかないまま大きくなっていることも少なくありません。
筋腫が大きくなるにつれて内膜に影響を及ぼすようになり、子宮の収縮を妨げる、過多月経を引き起こすなどの症状が出ます。

漿膜下筋腫
子宮の表面をおおう漿膜の下にできる筋腫で、子宮の外側に向かって大きくなっていきますが、さわってしこりがわかるくらいの大きさになっても、症状がほとんど出ないことが特徴です。「有茎漿膜下筋腫」というきのこのような茎をもつ筋腫ができることもあります。

粘膜下筋腫
子宮内膜のすぐ下にできる筋腫で、子宮の内側に向かって大きくなっていきます。いちばん発生の少ない筋腫ですが、小さいものでも経血量が非常に多いなど、症状が出やすく、ほかの筋腫よりも症状に気づきやすいタイプです。「筋腫分娩」と呼ばれる「有茎漿膜下筋腫」という茎をもつ筋腫が、長く伸びて子宮口から膣内に飛び出し、不正出血が続くといった症状を引き起こすものもあります。

多発性筋腫
子宮筋腫がふたつ以上同時に発生しているものを多発性筋腫といいます。数や大きさ、できる場所は人によってさまざまです。

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