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外性器の構造
2016年02月26日
レディースクリニックでの診療のうち、性器に関連する疾患や症状も多々あり、確認しづらい器官でもあるので、もっとよく知っていただくため性器の構造についてご案内いたします。
前回は内性器についてご案内いたしましたので、今回は外性器についてです。
性器器官のうち、外部にあらわれている部分を指します。女性では陰唇(大陰唇・小陰唇)・陰核・膣(ちつ)などを指し、外陰部ともよばれます。
恥丘(ちきゅう)
恥骨の上の陰毛が生える部分。皮下脂肪がついてふっくらとしています。陰毛の濃い薄いなど、その生え方にはとても個人差があります。
大陰唇(だいいんしん)
小陰唇を囲む厚みのある皮膚で、男性の陰嚢に相当する部分。汗腺や皮脂腺があるため、特有のにおいがすることもあり、年齢とともに色素沈着して黒っぽくなっていきます。
小陰唇(しょういんしん)
大陰唇の内側にある、薄いひだ状の皮膚。尿道口や腟口をおおって保護する役目を果たしています。弾力性と伸縮性があり、形や大きさには個人差があります。敏感な部分で、性的刺激を受けると充血してふくらみます。
陰核(いんかく)クリトリス
小陰唇の上端にある突起で、男性のペニスにあたる部分です。血管と神経が集まっているところで、性的興奮に敏感に反応し、勃起します。大きさは人それぞれで、米粒大から指先大まで個人差があります。
処女膜(しょじょまく)
腟口の内側にあるひだ状の薄い膜。膜といっても腟口を完全に覆っているわけではなく、指一本程度が入る穴が開いていて、おりものや月経血はここから排出されます。タンポンを入れても破れることはありません。処女膜は最初のセックスによって破れて出血するといわれますが、激しいスポーツで破れることがありますし、破れても出血しないこともあります。
外尿道口(がいにょうどうこう)
膀胱から続く尿道の出口で、クリトリスの下にあります。ここから尿が出てきます。
排尿時以外は尿道括約筋の働きで出口がしまっていて、尿がもれないようになっています。
出産直後はこの尿道括約筋がゆるみやすくなり、くしゃみなどで尿がもれてしまうことがあります。また加齢とともに筋肉が萎縮して、尿もれなどのトラブルを生じることもあります。