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膀胱炎
2015年04月11日
● どんな病気??
細菌の感染によって膀胱の粘膜が炎症を起こす病気です。原因菌の8割は大腸菌で、女性は男性に比べて尿道が短いうえに、肛門と尿道口が近くて膀胱に細菌が侵入しやすいため、膀胱炎になりやすいのです。とくに水分をあまりとらずに長時間尿意をがまんしたり、心身の疲労でからだの抵抗力が低下したとき、細菌も増殖しやすく、膀胱炎を起こしやすくなります。
また、尿は腎臓から尿管を通って膀胱へと流れます。尿管と膀胱の間には一方通行の弁があるため、通常は尿が逆流することはありません。ところが、膀胱炎を完治しないまま放置しておくと、なんらかの原因で尿管内で尿が逆流したり、尿の流れが悪くなったとき、膀胱で増殖した細菌が尿管→腎盂→腎臓全体へと上行感染していき、腎盂腎炎を起こす危険があります。
● 症状
「排尿痛」「頻尿」「尿のにごり」が膀胱炎の三大症状です。膀胱炎による排尿痛は、尿が出終わるころに強くなるのが特徴です。放置をすると、排尿時以外にも下腹部に鈍い痛みを感じるようになります。
また、排尿後も残尿感をともない、すぐにトイレに行きたくなります。尿は白くにごりますが、細菌によって膀胱の粘膜が傷つけられると、尿に血が混じるようになったり、においがきつくなることがあります。
排尿障害に発熱をともなうこともありますが、膀胱炎では、38度を超えるような高熱はみられません。体温が急に上昇して悪寒をともなうときは、腎盂腎炎の可能性が考えられます。腎盂腎炎では、腰痛や背中をたたくと飛びあがるほどの激痛を感じることもあります。
●治療
薬物療法が基本です。抗生物質を3日から1週間ほど服用すれば、たいていの膀胱炎は治ります。ただし症状が消えても、自己判断で薬の服用を中止してはいけません。再検査をして医師が完治と判断するまで、薬の服用は続けましょう。こうして薬を服用しながら、水分をたっぷりとってどんどん排尿し、膀胱内に繁殖した菌を洗い流していくのが膀胱炎の回復を早めるコツです。
腎盂腎炎も、軽症であれば抗生物質の服用と十分な水分接取、安静により軽快します。しかし、発熱と脱水症状が強い場合には、入院治療が必要です。