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夏の疾患「とびひ(大人の場合)」
2016年07月22日
今回も夏に流行る疾患についてご案内いたします。今回は「とびひ」についてご案内いたします。
「とびひ」といえば子供がかかる夏の疾患のイメージがあります。ところがとびひには2種類あり、子供と大人では症状から原因まで異なります。怖いのが、大人のほうが子供の場合よりも重症化することです。
大人のとびひと子供のとびひ
とびひの正式疾患名は「伝染性膿痂疹」とよばれ、細菌感染症のひとつです。そしてこの中でも細菌の種類や症状によって2種類に分かれます。
子供がかかりやすい「水疱性膿痂疹」(水ぶくれができる)
大人がかかりやすい「痂皮性膿痂疹」(膿・かさぶたができる)
大人が感染しやすい「痂皮性膿痂疹」
痂皮性膿痂疹の原因菌は、主にA群β溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌です。
症状は患部が赤くなり、厚いかさぶたを被った炎症・腫れをおこします。
発熱、リンパ節の腫脹、咽頭痛などの全身症状も引き起こし重症化するケースがみられます。
感染は細菌や膿が皮膚に付着することにより感染します。
感染者との直接的な交渉はもとより、間接的な要因でも感染を引き起こします。(ドアノブ、手すりなど)
とびひは立派な細菌感染症ですので、ご家族に感染しないようにも注意が必要です。
・皮膚を清潔にし、細菌の増殖を防止する
・入浴・シャワー後の浴室は、きれいに清掃する。
・手洗いは、患者はもちろん家族全員が徹底する
・家族間でのタオルの共有は避ける
治療について
とびひの市販薬は薬局で取り扱っていますが、子供用に使用する塗り薬がほとんどです。
原因菌に違いから、特に大人にみられる痂皮性膿痂疹の場合は、原因菌の退治に抗生物質の飲み薬もあわせて必要となります。塗り薬では効果が期待できません。
大人のとびひかな?と感じたら、すぐに医療機関に受診してください。