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子宮膣部びらん
2014年12月05日
どんな病気??
膣の奥の突き当たりの部分が、子宮口を中心に赤くただれたようになるものです。なかには膣表面の粘膜がくずれ、下の組織がむき出しになった真性びらんもありますが、これらはベーチェット病、頚管炎、梅毒、子宮頚がんなどにともなう病変で、発生はまれです。
実際に子宮膣部びらんと診断される病変の多くは、子宮頚部が厚くなり、膣内に下垂した結果、内側に隠れていた上皮がめくれて、ただれたように見えるものです。細胞そのものは傷害されていないため、真性びらんに対して、仮性びらんや偽びらんと呼ばれています。
仮性びらんは、女性ホルモンの分泌が活発になる20~40代女性の8~9割に見られます。
閉経後は自然に消失していくため、加齢にともなう生理的変化と考えられています。
症状
子宮膣部びらんの多くは病気ではなく、とくに目立った症状もないまま経過します。しかし、子宮頚部の細胞はそもそも出血しやすく、タンポンやセックスなどの刺激によって、ときおり血液の混じった赤っぽいおりものが出たり、不正出血を起こすことがあります。
また、びらんがあると細菌感染などによる炎症も起こりやすくなります。炎症を合併すると黄色い粘性のおりものが増え、炎症が慢性化すると腰痛、性交痛、頻尿などの排尿障害が生じたり、子宮膣部が肥大して不妊の原因になったりします。
アドバイス!!
びらんが発生する場所は、子宮頚がんが発生しやすい場所でもあります。症状の有無にかかわらず、年1回はがん検診を受けることをお勧めします。