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年齢によって異なる不正出血の原因について
2020年03月07日
今回は年齢によって異なる不正出血の原因についてお伝えします。
■不正出血=病気のサイン?
まず不正出血について再度お伝えします。不正出血とは子宮、膣、外陰部から月経とは別に異常出血が起こるもので、規則正しい月経以外の出血は、不正出血となります。
不正出血があると子宮がんを心配してしまいがちですが、子宮がんを含め、不正出血にはさまざまな原因があります。
年齢別では、10代では心理的ストレスやホルモンバランスの乱れ、体の不調によって起こる機能性出血が多くみられますが、感染による炎症や子宮頸部の細胞異常などが原因の場合もあります。
20~30代では、妊娠していない場合は外陰炎や腟炎、子宮頸管炎、子宮頚管ポリープ、子宮筋腫などの良性腫瘍や子宮頸がんをはじめとする悪性腫瘍などが原因であることがあります。
ほかに病的な原因がなく、ホルモンバランスの乱れによると思われる機能性出血もあります。
また、月経が遅れている場合には妊娠の可能性もありますので、妊娠のチェックも行うようにしましょう。妊娠初期の不正出血は、切迫流産、子宮外妊娠などの可能性もあります。
閉経前後の場合も機能性出血の頻度が高いのですが、この年代では子宮体がんの可能性も疑わなければいけません。特に閉経後の出血があった場合には、必ず検査を受けるようにしましょう。
なお不正出血の中には、排卵前後の数日間少量の出血が見られる「中間期出血」や妊娠初期に受精卵の着床にともない少量の出血が見られる「着床出血」、性交の際に膣の一部が傷つき少量の出血が見られるなど、心配のない出血もありますが、自己判断は禁物です。
不正出血はすべて「異常」と考えて、必ずクリニックを受診して検査を受けるようにしてくださいね。