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おりものと健康のバロメーター
2020年01月25日
■おりものの様子でわかること
おりものとは、子宮や膣から出る粘液上の分泌液で、女性ホルモンと密接な関係があり、周期的に量や状態が変化します。月経が終わると半透明の粘り気の少ないおりものが出るようになり、しだいに量が増え、排卵が近くなると透明でさらっとしたおりものになり、量はさらに増え、排卵日の直前には透明で糸を引くような状態になります。これは女性ホルモンの増加にともない子宮頸部から分泌される粘液が増加するためです。排卵後は白色~黄白色の粘り気のあるおりものに変化し、量が減少していきます。
初潮とともにおりものの量は増えるようになりますが、女性ホルモンの分泌がまだ不安定な時期には増えたり減ったりすることがあります。20~30代になると女性ホルモンの分泌量も増え、おりものの量は多くなり、女性ホルモンの減少していく更年期から閉経後にかけて、徐々におりものの量も減少していきます。
健康な時のおりものは、おおよそ乳白色で、下着について乾燥すると白っぽくなったり、やや黄色みがかったりし、すっぱいにおいがする場合もありますが、空気に触れて酸化したために起こることなので、病気の心配はありません。
では病気の可能性があるようなおりものはどういったものかといいますと
・異常に量が多い
・悪臭がする
・黄緑色や茶褐色
・血液が混じっている
・膿のような状態
などがあります。
このような状態のおりものがある場合、ほかにも外陰部や膣のかゆみといった別の症状をともなうこともあり、なんらかの病気が考えられます。とくに性感染症に感染した場合は、おりものに異常が現れることが多いので、早期発見、治療のためにも日頃から気を配るようにしましょう。
■日ごろから清潔を心掛ける
性感染症やがんといった病気の場合以外でも、抵抗力が落ちる、ホルモンのバランスがくずれるといった時に膣内の自浄作用が弱まり、大腸菌などによる膣炎が起こる場合もあります。また、排卵日の前など、おりものの量が増えたことで、かぶれを起こすこともありますが、おりものの量が気になるときは下半身を締め付ける衣類は着用せず、通気性のいい下着やおりものシートを利用し、こまめに交換するなどしましょう。
おりもののことで気になることや、不安なことがあれば、クリニックを受診するようにしてくださいね。