ブログ

blog

外陰部掻痒症について

2018年08月04日

今回は外陰部掻痒症についてお伝えします。ともこレディースクリニック

■外陰部掻痒症って?
外陰部掻痒症とは、外陰部から肛門にかけておこる強いかゆみや痛痒くなる症状の総称です。
外陰部の一部または全体に、強いかゆみや痛痒さ を感じ、かゆみのある部分は赤くなっていることもあれば、変化が見られない場合もあります。
運動後や入浴時などの体が温まったときや、締め付けの強い下着や履物の摩擦による刺激で我慢できないほどのかゆみに襲われる場合もあります。
しつこいかゆみのために患部をかきむしってしまうと、傷ができてしまい化膿の原因になってしまうので注意が必要です。

■原因と治療方法
・外陰部の乾燥
特に閉経後に多く見られる原因に、外陰部の乾燥があります。閉経後は女性ホルモンの分泌が減少し、外陰部周囲の皮膚粘膜に委縮が起こり、乾燥による慢性的なかゆみや不快感、皮脂腺分泌物の不足が起こります。
不足している女性ホルモンを少量補うことによって症状は改善しますが、投薬を中止すると症状が悪化することがあります。また細菌、真菌等の感染症によって難治性になっている場合やまれに白板症、パジェット病などの前がん病変がある可能性もありますので、定期的に検診を受けるようにしてください。

外陰部のかゆみ・感染症
性成熟期に出現する外陰部のかゆみは、ばい菌の感染によるものが多いです。普通の細菌に対しては免疫力が低下している場合でなければ、皮膚に炎症を起こすまでには至らず、自浄作用により自然と治ります。
ところが免疫力が落ちている場合や夏などの湿気やすい時期にはカンジダと呼ばれる菌が発生しやすく、感染すると強いかゆみを伴います。ほかにもHPV(ヒトパピローマウイルス)感染により外陰部にかゆみを感じる場合もあります。
市販薬のかゆみ止めなどを用いることで感染の再発と共に薬によるアレルギー、二次感染と症状が悪化する場合もありますので、市販薬を扱う場合は十分注意が必要です。

・皮膚過敏症
日本人はもともときれい好きな人が多いことから、必要以上に体をきれいに保とうとすることが原因で皮膚過敏症になりやすく、逆に体内の菌の感染を防ぐための機能が十分に発揮されず、結果細菌感染に対して弱い状態になっている場合があります。
この場合細菌感染によるかゆみや、下着やおりものシートなどによるむれや摩擦でかゆみが起こる場合があります。石鹸などの洗浄力が強すぎるもので外陰部や膣内は洗わないようにし、むれやかぶれ予防として、通気性がよく締め付けすぎない下着を選んで着用するようにしましょう。

WEB予約はこちら