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多嚢胞性卵巣症候群のご案内

2015年10月02日

dr女性の排卵が阻害されて卵巣内に多数の卵胞がたまり、月経異常や不妊を生じた病態。
※ウィキペディアより

多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome)は、英語名の頭文字をとって、PCOSまたはPCOと呼ばれています。
排卵できない未成熟な卵胞が卵巣内にとどまっている状態で、超音波検査で観察をすると、卵巣の表面に直径5~10mmほどの小さな袋が、真珠のネックレスのように連なり合って見えます。嚢胞間の組織が増殖することで卵巣も腫れて大きくなりますが、殆どの場合症状が無く、毎月の排卵もあり、正常に妊娠することができます。

ところが、多嚢胞性卵巣の人の中には、卵巣をおおう皮膜が厚く硬くなり排卵が起こりにくくなっている場合があります。その結果、月経が不順となり、無排卵から不妊に陥っている病態を、多嚢胞性卵巣症候群と呼んでいます。PCOSは病気と捉える方が多いのですが、病気というより、一連の病的な状態(病態)と捉える方が的確です。

PCOSと診断されても、そのほとんどは軽度なものが多いので、あまり深刻に捉える必要性はありませんが、医療機関で適切な検査を行い治療をしていくことが大事です。妊娠するためには治療を行い、良い卵を排卵させることがポイントになります。

月経不順の人の70%が、この病気ともいわれています。shutterstock_229073854
卵胞は脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)の作用を受けて成熟を開始し、同じく脳下垂体から分泌される黄体ホルモン(LH)の作用を受けて卵胞から飛び出し、排卵が起こります。多嚢胞性卵巣症候群では、このうちLHの分泌量が増加することで両者のバランスがくずれ、排卵が阻害された状態にあると考えられます。また、20%程度の割合で、男性ホルモン(テストステロン)の増加も認められます。

症状
月経不順や無月経が起こります。多くは月経がたまにしか来ない稀発月経に始まり、徐々に月経の間隔が開いて、無月経に至ります。無月経になれば排卵もなくなるため、不妊となります。男性ホルモンが過剰に分泌されるため、肥満、ニキビ、ヒゲ、体毛が濃くなる、胸が小さくなるなどの症状がでます。

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