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卵巣がんについて

2018年07月14日

今回は卵巣がんについて再度お伝えします。ともこレディースクリニック

■卵巣がんって?
腫瘍ができる部位の中でも、卵巣は特に腫瘍ができやすい部位といわれてます。もしも卵巣がんができた場合、卵巣のもともとの大きさはクルミほどですが、こぶし大にまで大きくなります。
卵巣は多くの組織からできていることから、様々な種類の腫瘍ができます。同時に卵巣がんも多くの種類に分類されます。分類は発生した組織によって大きく分けられており、最も多いのは卵巣を覆う上皮にできるがんで、卵巣がんの約90%を占めています。
その次に多いのが、卵子のもとになる胚細胞から発生するがんです。卵巣がんはその種類によって、それぞれ治療方法が異なります。
卵巣にできる腫瘍の多くは良性の腫瘍になりますが、この 大部分の良性の腫瘍と悪性の腫瘍である卵巣がんの判別はとても難しく、卵巣自体が体の奥の方にあることから、通常の検査では卵巣がんであると確定するのは難しいとされています。卵巣がんと確定するには、手術を行った後に検査を行い、確定診断を行う必要があります。

生活スタイルの欧米化■原因
卵巣がんを引き起こす要因には出産が未経験であることや、閉経年齢が遅いこと、排卵誘発剤の使用による不妊治療を行った場合などがありますが、なかでも肥満や糖尿病、高脂肪な食生活など、ライフスタイルの欧米化により、日本では近年卵巣がんが増加傾向にあります。罹患率、死亡率ともに過去20年で倍増しており、発症率の高い40~60代の女性はもちろん、10代や高齢者であっても卵巣がんになる可能性があります。
卵巣がんは子宮がんのような検診制度がありません。子宮がん検診の際などに、あわせて卵巣の検査もするとよいでしょう。

卵巣がんの主な症状は下腹部のしこりや張り、下腹部痛、頻尿などがありますが、初期にはほとんど自覚症状がなく、自覚症状が現れる頃になると卵巣がんが進行している場合があります。

■治療
手術療法と化学療法を組み合わせて行う治療が基本です。
卵巣がんは手術によって検査では確定できない診断が確実にできます。加えてがん細胞の種類や広がりの程度もわかりますので、その後の治療方針が決まります。
卵巣がんの場合は卵巣と卵巣に近い部位、併せてがん細胞が転移している臓器がある場合はできる限りその部位も切除を行うことで、がん細胞を体内から取り除きます。
手術だけで取り切れなかったがんに対しては、抗がん剤による治療が行われます。
卵巣がんは抗がん剤が比較的効きやすいがんなので、がんのタイプや症状に合わせて薬の種類や量などを決めて処方します。

卵巣がんは再発の可能性の高いがんです。無事に治療が終わった後も、定期的に検診を受けることが大切と言えます。

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