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子宮頚管ポリープとは

2014年12月12日

dr子宮頚管ポリープとは

どんな病気??

ポリープとは粘膜から発育したイボを総称して言います。子宮内膜ポリープとは内膜がきのこ状に発育したもので、大きく長くなると子宮口の外まで出てくることもあります。

子宮内膜ポリープができる原因は、「炎症や分娩、流産」からできる場合もありますが、卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響からできる場合がほとんどと言われています。
子宮から膣につながる細いトンネルの部分を子宮頚管といいます。この子宮頚管の粘膜組織が増殖し、キノコ状の腫瘍となって、膣内に向かって垂れ下がってくるのが子宮頚管ポリープです。
腫瘍組織は赤くやわらかいのが特徴で、米粒大から、大きなものでは小指大以上に成長します。ポリープは一つだけできるケースが大半ですが、2個、3個と複数できる場合もあります。ポリープのほとんどは良性で、出産を経験した30~50代の女性によく発生します。子宮頚部に慢性的な炎症があると発生しやすいといわれていますが、正確な原因はわかっていません。

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組織がやわらかく、充血しやすいため、セックスやスポーツ、排便時のいきみなどでも出血します。血液の混じった茶褐色のおりものが出てくることもよくあります。
また、ポリープが大きくなると、腫瘍組織に血液がいきわたらなくなります。その結果、組織が壊死すると、とくに刺激要因がなくても不正出血が見られるようになります。しかし、出血以外に自覚症状はなく、妊娠・出産への影響もほとんどありません。

治療
自覚症状がなく、ポリープの表面もきれいであれば、経過観察で様子を見ることもできます。しかし、自然治癒することはほとんどないため、出血がたびたび起こるようなら切除するのがベストです。
切除は通常、膣から器具を挿入し、ポリープを根元からねじり取る方法で行われます。
外来で行える簡単な処置で、痛みもほとんどともないません。切除後は少量の出血がありますが、数日で止まるので、すぐにふつうの生活に戻ることができます。また、出血と再発予防を目的に、切除後に電気焼灼(でんきしょうしゃく)、凍結療法、レーザー処理などが施される場合もあります。

子宮頸管ポリープを取り除いてもまた繰り返しできてしまうことは、よくあります。原因である炎症が改善されていなかったり、切除したときに根っこが残っていたりするのが理由です。ポリープを切除し治療した場合でも、定期健診を続けることが必要です。

なお、ポリープの有無は膣鏡で子宮口を見れば容易に確認できますが、ごくまれに悪性の場合があります。そのため、切除したポリープは組織検査を行って、悪性病変かどうかを調べます。10257809

アドバイス
子宮頚管ポリープは再発しやすい病気です。切除した場合は、その後も年1回は、婦人科での検診をおすすめします。

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