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子宮内膜症治療について

2014年10月10日

名古屋の皆さま、こんにちは、院長の杉浦です!
今回は「子宮内膜症治療」についてご案内しますネ。

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薬物療法と手術療法があり、自覚症状の程度、発生部位や広がり方、年齢、妊娠・出産の希望の有無などで方針が異なります。子宮内膜症は閉経までつきあっていかなければならない病気です。発症年齢のピークも20~30代と若く、結婚、妊娠・出産などの将来設計に沿って治療法を選択していくことが大切です。

【薬物療法】

月経痛などの症状を抑える対症療法と、月経をコントロールして病巣を縮小させるホルモン療法があります。

症状が軽くて不妊の原因にもなっていない場合には、必要に応じて消炎鎮痛剤などを使いながら、経過観察するのが一般的です。初期や進行の落ち着いた状態なら、漢方薬による症状のコントロールも有効です。これらの治療で月経痛が抑えきれなくなったり、月経時以外にも痛みが出てきた場合には、人工的に月経を止めて病巣の縮小を促すホルモン療法が検討されます。

ホルモン療法には、エストロゲンの産出を抑制するGnRHアゴニストという薬で閉経状態をつくる偽閉経療法と、男性ホルモンに類似する薬を投与し、月経を抑制していくダナゾール療法の方法があります。

いずれも半年から1年の継続で病巣が小さくなり、痛みも軽減されますが、治療中は排卵・月経が止まるため妊娠はできません。治療を終えて月経は始まれば、再発する可能性があります。また、偽閉経療法には骨粗鬆症や更年期障害に類似した症状、ダナゾール療法には吐き気、体重増加、軽度の肝機能障害などの副作用があります。anju

また健康保険は使えませんが、経口避妊薬である低用量ピルの利用も選択技のひとつです。ピルには排卵を抑えて子宮内膜を萎縮させる作用があり、病巣の広がりを抑制しながら、月経痛も緩和してくれます。内服を中止すれば、次の周期には排卵が戻って妊娠も可能になります。

【手術療法】

病巣のみを切除して子宮や卵巣を温存する保存法、子宮や卵巣、または両者を全摘する根治法があります。

保存法では癒着を剥離することで妊娠しやすくなりますが、再発の可能性があります。根治法だと症状は確実に改善しますが、妊娠はできなくなります。そのため20~30代ではまず保存法を選択し、それでも再発をくり返し、かつ妊娠を希望しない場合に根治法が検討されます。

現在、子宮内膜症の手術は腹腔鏡手術が主流になっています。これはおなかに3~4か所の小さな穴を開けて行うもので、開腹手術に比べ術後の回復が早い、手術による癒着が少ない、早期に妊娠が期待できるなどの利点があります。

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